LEVI'S S501XX (501XX大戦モデル) No.1

第二次世界大戦期に製造された501。戦時中の物資の節約のため、各種仕様が簡素化され、品番にも"simplified"の"S"が付く。その独特のディテールから人気の高いモデルだが、相当に色落ちしても黒味が残る生地も特徴的である。1942~45年に製造されたものが大戦モデルとされるが、ここに掲載しているのは、フロントボタンやリベットから比較的初期のものと推測される。

LEVI'SS501XX(大戦モデル)_前面
裾に向かって真っすぐ落ちる武骨なストレート。腰回りもかなりゆとりがある。色落ちが進んでいるが、ダメージはほとんど見られない。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_背面
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_バックポケット

バックポケット

プリントで施されていたであろういわゆるペンキステッチのアーキュエイトは残っていない。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_赤タブ

赤タブ

片面のみLEVI'Sの刺繍が施されたいわゆる片面タブ。きれいに残っている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_ベルトループ

ベルトループ(センター)

太めのベルトループで中央の縫い目の上に付けられている。生地は、本体と同じ生地が使われている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_隠しリベット

隠しリベット

鉄製でやや膨らみのある隠しリベット。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_トップボタン

トップボタン

深い刻印のトップボタン。大戦モデルといえばドーナツボタンというイメージがあるが、これには通常リーバイスで用いられていたものが使われている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_フロントボタン

フロントボタン

同じようなサイズ感の 1922年モデル1937年モデル1947年モデルではトップボタンを含めて3つであるが、これはトップボタンを含めて4つになっており、仮に503Bであるとすると物資削減が求められた時代にボタンの数が多くなっていたことになってしまうため、ここで紹介するものは501であると判断した。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_フライボタン

フライボタン

トップボタンと同じく刻印の彫りが深いボタンが使われている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_トップボタン裏

トップボタン裏

鉄製でやや膨らんだ無刻印のボタン裏。トップボタンの下に見えるステッチは、V字ステッチかと思われるが、上にほとんど伸びておらず、補強としての役割を果たしているのか疑問である。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_リベット

リベット

4つのリベットすべてが"co"の"o"が小文字のものが使われている。磁石が付くため銅メッキの鉄製と思われる。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_リベット裏

リベット裏

リベット表と同じく磁石が付くため銅メッキの鉄製と思われる。若干サビがスレーキに移っている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_股部分

股部分

カンヌキ止めがない。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_比翼裏

比翼の裏側

下端が切りっぱなしになっている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_コインポケット

コインポケット

物資削減のためリベット止めがされていない。大戦モデルで最も特徴的なディテールの一つである。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_アウトシーム・セルビッジ

アウトシーム・セルビッジ

大戦モデルには裾の処理が雑に行われるているものも多い中、この一本については比較的きれいに処理されている。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_生地

生地

裾近くの最も色が濃く残っている部分の生地。よく言われるように生地の中からにじみ出るような黒みが感じられる。
LEVI'SS501XX(大戦モデル)_生地

生地

モモの最も色が落ちている部分の生地。長さがランダムな縦落ちが目立つ他、他の箇所では織りキズも多く見られる。

表記サイズ ウエスト
ヒップ 前股上 後股上 ワタリ 股下 裾幅 総丈
- 68 101 29 35.5 27 69.5 19.5 93