LEVI'S 503XXB (1937年モデル) No.2

 サスペンダーボタンが省略された上、バックポケットの補強が剥き出しリベットから隠しリベットに変更され、赤タブが付けられるようになったモデルで、1937年モデルと呼ばれている。サイズ感やフロントボタンの数から、ユース版の503XX(1937年モデルでは品番は503XXB)ではないかと推測される。製造時期は、1937年から第二次世界大戦前までの間であるが、何年かを特定できない。色残りもほとんどなく状態もかなり悪いと言わざるを得ないが、ベルトで着用することが多いためシンチバックが切られているものが多い中、ここで紹介するものはシンチバックが残っている。
 
※ 品番の表記が誤っていましたので、訂正いたしました(2019.6.18)

LEVI'S503BXX(1937)_前面
1922年モデルと同じようなシルエット。裾に向かって真っ直ぐ落ちる太いストレート。
LEVI'S503BXX(1937)_背面
革パッチは取れてしまっているが、シンチバックは残っている。
LEVI'S503BXX(1937)_バックポケット

バックポケット

やや縦長のバックポケット。かなりダメージが目立つ。
LEVI'S503BXX(1937)_赤タブ

赤タブ

1922年モデルにはまだ付けられていなかった赤タブが付けられているが、すでに破れてしまっている。
LEVI'S503BXX(1937)_隠しリベット

隠しリベット

磁石の反応はなく、銅製と思われる。大戦モデル以降のものと異なり、前ポケットや股リベットのリベット裏と同じものが使われている。
LEVI'S503BXX(1937)_シンチバック

シンチバック

針刺しのシンチバック。両端はリベットで留められている。
LEVI'S503BXX(1937)_シンチバック

シンチバック

"SOLIDE"の刻印が入った金具。金具は、磁石に反応するため鉄製と分かる。かなり錆が見られる。
LEVI'S503BXX(1937)_バックヨーク

バックヨーク部分

バックヨークの生地を上して縫われており通常と反対になっている。この年代のものの一部に見られるようである。
LEVI'S503BXX(1937)_ベルトループ

ベルトループ(センター)

縫い目に合わせて付けられているベルトループ。 1922年モデルではライトオンスの生地が使われていたが、1937年モデルは本体と同じ生地になっている。
LEVI'S503BXX(1937)_トップボタン

トップボタン

刻印がはっきりとした鉄製のボタンで、若干錆も浮かび上がっている。
LEVI'S503BXX(1937)_フロントボタン

フロントボタン

トップボタンを含めて3つ。503Bであると推測できる。
LEVI'S503BXX(1937)_フライボタン

フライボタン

トップボタンと同じく刻印のはっきりした鉄製ボタン。ボタンの脚には錆も見られる。
LEVI'S503BXX(1937)_トップボタン裏

トップボタン裏

ドーム型で無刻印のトップボタン裏。その下にはV字ステッチが見える。
LEVI'S503BXX(1937)_比翼裏

比翼部分の裏側

下端が切りっぱなしで処理されている。
LEVI'S503BXX(1937)_股リベット

股リベット

大戦モデル以降廃止になった股リベッドがまだ残っている。股リベット含めリベットは、すべて小文字"o"の刻印のものが使用されている。
LEVI'S503BXX(1937)_コインポケット

コインポケット

耳の部分が使われている。
LEVI'S503BXX(1937)_アウトシーム・セルビッジ

アウトシーム・セルビッジ

裾は生地をリペアした上で縫い直されているようで、オリジナルがどの様になっていたかはわからない。写真では分かりにくいが、耳には薄っすらとピンクの色が残る。
LEVI'S503BXX(1937)_生地

生地

長さが様々な縦落ちと粒落ちが入り混じっている。生地の厚さは、 1922年モデルと比べても大きな変化は感じられない。

表記サイズ ウエスト
ヒップ 前股上 後股上 ワタリ 股下 裾幅 総丈
- 68 96 29 36 28 70 20 97