BIG Eから66前期モデルへの移行期に当たる1972年製のリーバイス501である。BIG Eの赤タブ、シングルステッチで縫われたアウトシームといったBIG Eのディテールと、足長ではないフライボタン、care stamp入りの紙パッチ、スレーキスタンプといった66前期モデルのディテールが混在している。アウトシームがシングルステッチであることをもってBIG Eとするか、フライボタンが足長Rではないことをもって66BIG Eとするか、判断が難しいところだが、そもそも、ここまで過渡期のものになると判別する意味は乏しいかもしれない。
フラッシャーとギャランティーチケットが付いたデッドストック
BIG Eではあるが、レングスが30インチと短いせいか、太く見える。
紙パッチ
66モデルの特徴である紙パッチのCAREスタンプが見られるが、切り取り線の入ったティアオフタグは付いていない。また、"Made in U.S.A."は、BIG Eでは入っていないものがある一方、66モデルではほぼ入っていると思われるが、これには入っていない。
フラッシャー
著作権表記の年は、○C1966。
ギャランティーチケット
CAREスタンプの入っていない502のBIG Eでは、"FOR OVER 110 YEARS"になっているものもあるが、これは、"FOR OVER 100 YEARS"になっている。
スレーキスタンプ
英語表記の次の数字表記が見えにくくなっているが、「062 70」と見えることから、1972年7月6番工場製と考えられる。また、縮率8%の記載もある。
バックポケット
やや縦長のバックポケット。アーキュエイトステッチの形がやや左右でいびつになっており、他のBig Eに近いものになっている。
バックポケット裏
バックポケット裏のステッチは、当然にシングルステッチ。
赤タブ
BIG Eの赤タブ。"V"の字の太さは左右不均等。
トップボタン
字間にポツポツがあるボタン。素材は、メッキされた鉄製。
フロントボタン
ボタンの数は、トップボタンを含め4つ。
フライボタン
足長Rは使われていない66モデル移行のフライボタンが用いられている。
トップボタン裏
刻印は"6"。トップボタン横は平行ステッチで、ウエストベルト上はチェーンステッチ。
リベット
銅色メッキの鉄製リベット
リベット裏
アルミ製である。
コインポケット
コインポケットの生地は縦使いで、向こう布の生地は横使い。コインポケット裏の裏のステッチは、チェーンステッチである。
股部分
縫い目に合わせてカンヌキ止めがされており、いわゆるズレカンにはなっていない。
アウトシーム・セルビッジ
耳の色はしっかり残っている。裾の縫い目のズレは控え目。
アウトシーム
ここがシングルステッチがチェーンステッチかが、Big Eと66モデルの判別法の一つだが、これはシングルステッチになっている。
生地
青みが強い生地。スラブ感はあまり強くないが、裏から見るとネップが散見される。
| 表記サイズ | ウエスト |
ヒップ | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 股下 | 裾幅 | 総丈 |
| W27/L30 | 69 | 99 | 27.5 | 34.5 | 27.5 | 73 | 20 | 99 |