Levi's 501 (赤耳 1981年4月製)

 1980年代初め頃までの501であれば赤耳の付いた生地が用いられているが、その名でも、特にの中でも66後期モデルより後に製造されたものが「赤耳モデル」と呼ばれる。かつてはどこの古着屋でも見かけることができたが、今では、古着屋で見かけることも少なくなっている。色落ちの特性からヴィンテージとして扱われないことも多いが、こうしたデニムの色落ちを好む人が増えており、人気も高まっている。コーンミルズ社に関する資料によると、1975~83年の間にコーンミルズ社の設備の近代化が図られ、その中でオープンエンド紡績の導入も行われている。同じ旧式織機で織られているにもかかわらず、色落ちがここまで変化しているのは、紡績方法の変更が大きく影響していると思われる。色落ちについてはもう1本の501(赤耳)を参照のこと。

Levi's501(赤耳)
現行品だとリジッドと言ってもアルコール糊が使われており、風合いもやや柔らかいが、この頃はまだ天然糊が使われているのか、独特の匂いがある。
Levi's501(赤耳)_前面
シルエットは、66モデルと較べても大差はないが、若干細身になっているように見える。
Levi's501(赤耳)_背面
Levi's501(赤耳)_紙パッチ

紙パッチ

66モデル同様、ティアオフタブが付いた紙パッチで、"501"の上にCareスタンプがある。硬化はほとんど見られない。
Levi's501(赤耳)_フラッシャー

フラッシャー

Big E以降のものと変わらず、著作権取得年も1966年のままである。
Levi's501(赤耳)_ギャランティーチケット

ギャランティーチケット

紙製。"FOR OVER 125 YEARS"の表記。保証の内容について、新品に交換する旨の表記から"EVERY PAIR SATISFACTION GUARANTEED"に変わっている。フラッシャーの著作権の取得年は1966年。
Levi's501(赤耳)_内タグ

内タグ

ウエストベルトの左の下に付いており、パッチに書かれたように取扱い方法について書かれている。収縮率が10%となっていることから赤耳モデルと判別される(8%だと66後期モデル)。
Levi's501(赤耳)_内タグ

内タグ

「4 1 524」の数字から、1981年4月524工場製であることが分かる。
Levi's501(赤耳)_バックポケット

バックポケット

正方形に近い形のバックポケット。アーキュエイトステッチの角度は浅くも深くもない中庸な深さで、ステッチの色はオレンジ。
Levi's501(赤耳)_バックポケット裏

バックポケット裏

66後期モデルと同じくチェーンステッチ
Levi's501(赤耳)_赤タブ

赤タブ

small eの両面タブだが、文字が刺繍からプリントに変更されている。"V"の字は左右不均等。
Levi's501(赤耳)_バータック

バータック(バックポケット)

黒色のカンヌキ止め。
Levi's501(赤耳)_トップボタン

トップボタン

亜鉛メッキの鉄製ボタンで、これまでに使用されたものと変化はない。
Levi's501(赤耳)_フロントボタン

フロントボタン

ボタンの数もBIg Eのときから変わらずトップボタンを除いて3つである。
Levi's501(赤耳)_フライボタン

フライボタン

文字間にポツポツが付いた足長Rで無いボタン。
Levi's501(赤耳)_トップボタン裏

トップボタン裏

刻印は"524"
Levi's501(赤耳)_リベット

リベット

銅メッキの鉄製リベット
Levi's501(赤耳)_リベット裏

リベット裏

アルミ製
Levi's501(赤耳)_コインポケット

コインポケット

コインポケットは縦使いで、向こう布は横使い。裏のステッチは、チェーンステッチである。
Levi's501(赤耳)_股部分

股部分

縫い目に合わせたカンヌキ止めの仕様も変わらない。
Levi's501(赤耳)_アウトシーム・セルビッジ

アウトシーム・セルビッジ

耳の色はピンクに退色している。かなりズレて縫われている。
Levi's501(赤耳)_アウトシーム

アウトシーム

チェーンステッチで縫われている。
Levi's501(赤耳)_生地

生地

スラブ感は乏しいが、意外にネップが多い。

表記サイズ ウエスト
ヒップ 前股上 後股上 ワタリ 股下 裾幅 総丈
W27/L31 72 98 26.5 34.5 26 76.5 19 101