LEE RIDERS 101Z (1950年代製)

 フラッシャーやタグが付いていないデッドストックであるが、101Zで間違いはないと思われる。ウエストベルト中央につけられた赤タグ(センター赤タグ)など各種のディテールからして1950年台に入ってから製造されたものと推測できる。1950年台のものらしい太めのストレートで、各所に鮮やかなオレンジステッチが使われているのが特徴的である。

Lee101Z_前面
レングスが長めのため分かりにくいが、かなり太めのストレートである。
Lee101Z_背面
Lee101Z_革パッチ

革パッチ

銀面が削られた革が使われている。"○R"や"M.R."の表記はない。残念ながら、パッチの上のタグは取れてしまっている。
Lee101Z_タグ

タグ

ウエストベルトの裏、後ろ中央に付けられたいわゆるセンター赤タグ。"e"の字は斜めになっていない。
Lee101Z_タブ

タブ

右のバックポケットに付けられた刺繍タブ。やはり"○R"と"M.R."の表記がない。
Lee101Z_バックポケット

バックポケット

やや縦長のバックポケット。かなり端に寄せてサイドシームに近い箇所に付けられている。バックポケット上のカンヌキは、かなり大雑把に縫われているように見える。
Lee101Z_バックポケット裏

バックポケット裏

やや見にくいが、下半分がスレーキで補強されている。
Lee101Z_ユニオンチケット

ユニオンチケット

右のバックポケットの裏には、ユニオンチケットが付けられている。
Lee101Z_トップボタン

トップボタン

後年のLEEだと、上下が正しく付けられていることがほとんどだと思うが、これは完全に横を向いている。こうしたところにも当時のおおらかさが垣間見れる。
Lee101Z_ジッパー

ジッパー

グリッパージッパーが使われてるいる。
Lee101Z_トップボタン裏

トップボタン裏

ドーム型で、磁石の反応もあることから、銅メッキの鉄製と思われる。普通はフライ部分とウエストベルトの生地の上下が、リーバイスなどとは逆(ウエストベルトが下)になっているのがおもしろい。
Lee101Z_リベット

リベット

形は通常のLEEのリベットだがすべてのリベットに刻印がない。大戦期には刻印なしの鉄製リベットが使われていたそうだが、これは磁石の反応がないので完全な銅製と思われ、そうであれば大戦期のものを流用したとは考えにくい。ネット上で検索しても無刻印の銅製リベットは見つからず、LEEは分からない点が多いと再認識した。
Lee101Z_リベット裏

リベット裏

フラットなリベット裏。表は磁石の反応がないのに対して、裏は反応がある。銅メッキの鉄製と思われる。
Lee101Z_コインポケット

コインポケット

イエローステッチとオレンジステッチの使い分けが特徴的である。LEVI'Sだとウエストベルトにリベットが大きくかぶさることはあまりないと思われるが、このLEEは上のリベットは完全にウエストベルトにかぶさっている。
Lee101Z_股部分

股部分

リベット止めではなく、カンヌキ止めに変更されている。
Lee101Z_アウトシーム

アウトシーム

片耳で、もう片方はロックがかけられている。また、裾は、イエローとブルーのチェーンステッチで仕上げられている。
Lee101Z_生地

生地

とにかく黒いというのが第一印象。スラブ感、ネップ感も比較的強い。目立つほどの織りキズはないものの、ところどころに妙に太い横糸が見かけられたりする。

表記サイズ ウエスト
ヒップ 前股上 後股上 ワタリ 股下 裾幅 総丈
- 68 97 27 37 28 84.5 20.5 110