バイスラーは、日本のジーンズブランドで、三啓被服という会社が製造していた。「ヒストリー 日本のジーンズ」(日本繊維新聞社)によれば、1971年には年間500万本の生産体制を組んでいたとのことで、当時の国産ジーンズメーカーの中ではかなりの規模を誇っていたようである。日本製ではあるが、フラッシャーにはアメリカ製の生地を使用していることが記されている。ここで紹介するものは、おそらく1970年代に入ってから製造されたものと思われるところ、この頃のものはフレアタイプのものが多い中、珍しくスタンダードな太さのストレートタイプのものである。
六角形の小さめのフラッシャーが付けられている。いわゆる国産ヴィンテージのデッドストックは、ワンウォッシュされて販売されていたものが多いが、これについては、保管時に湿気を吸ってはいるものの未洗いの状態ではないかと思われる。
ほとんどテーパードしていない真っすぐとしたストレート。太さも当時としては中庸な太さであったと思われる。なお、他の国産ヴィンテージと同様に、ステッチは、すべてオレンジステッチで、かなり太めの糸が使われている。
紙パッチ
完全に硬化している紙パッチ。西部劇に出てきそうな人物がプリントされている。"American Original Jeans Pants"や"MATERIAL U.S.A"などの表記にアメリカへの憧れが強く感じられる。"02"のスタンプは品番か。
表記サイズ | ウエスト |
ヒップ | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 股下 | 裾幅 | 総丈 |
W30/L- | 75 | 101 | 25 | 32.5 | 27 | 77 | 19.5 | 99.5 |