LEVI'S 70505-0217 (BIG E)

 リーバイス557の後継のモデルとして登場したリーバイス70505で、BIG Eの赤タブが付くことから1960年代後半から1970年代前半までに製造されたと推測できる。基本的なデザインは557と同じで、リーバイスのデザインのデニムジャケットの基本的なデザインとして定着している。557との相違点としては、着丈が長くより万人向けになっていることが挙げられ、その他ディテールの点でも557と違いがあると言われるが、過渡期のものは判別が難しいこともある。

LEVI'S70505BIGE_前面
557と比べて着丈が長いが、それ以外は外観上変わるところはない。
LEVI'S70505BIGE_背面
LEVI'S70505BIGE_パッチ部分

パッチ部分

70505では横長のパッチが付けられていたが、残念ながらこの個体にはパッチが残っていない。
LEVI'S70505BIGE_赤タブ

赤タブ

BIG "E"の両面タブで、"V"の字の左右の太さが不均等。
LEVI'S70505BIGE_ポケット

ポケット

五角形のフラップ付きのポケット。これはポケット上のステッチがオレンジとイエローの組合せのダブルステッチになっているが、全体ではオレンジのみのものが多いと思われる。
LEVI'S70505BIGE_ポケット(フラップ裏)

ポケット(フラップ裏)

表地と同じ生地が用いられており、ライトオンスの生地が用いられているわけではない。これは、557の後期モデルから続いているなお、フラップを開けた状態でポケットの上端は、557ではダブルステッチであったが、70505では黒の1本のステッチに変わっており、ポケット両端のカンヌキの色も黒になっている。
LEVI'S70505BIGE_トップボタン

トップボタン

557と同じく銅色にメッキされた鉄製ボタン。
LEVI'S70505BIGE_アジャスターボタン

前立て・ボタン裏

前立て裏に耳の部分が用いられているといったことはない。写真にあるボタン裏は判読しにくいが、他のボタンを見ると、"52"の刻印がある。
LEVI'S507XX_前立て・ボタン裏

アジャスターボタン

ウエスト部をボタンでアジャストするのは、507から続くディテール。ベルトの太さは。先端まで均一である。
LEVI'S70505BIGE_袖

袖作りは、557と変わるところはない。
LEVI'S70505BIGE_生地

V字ステッチ

557と70505の判別法として、フロントヨーク下のV字型になっている部分の下端が557ではVの谷の間隔が狭く、70505では間隔が広いということが言われることがあるが、この70505は間隔が狭い。他の70505にも感覚が狭いものは散見されるため、個人的には、個体差によるところが大きいと考えている。
LEVI'S70505BIGE_生地

生地

色目は青々としているが、557の生地と比べると若干色に濁りがあるように見える。縦落ちはしているが、スラブ感、ネップ感はさほど感じられない。