リーバイス501のジッパーバージョン502のデッドストックで、ボタン裏刻印が"16"のもの。日本向けに輸入された製品のデッドストックであるが、デッドストックといっても、通常のヴィンテージリーバイスのような糊付きのものではない。日本では、ジーンズはワンウォッシュして糊が落とされた状態で売られている方がポピュラーだったようであり、これもワンウォッシュされた上で防縮加工済みとして販売されていた。筆者は、当時のものでワンウォッシュで販売されていた501は見たことがなく、502に限って販売されていた可能性もある。
パッと見ただけでは、日本向けとは分かりにくいが、フラッシャーとギャランティーチケットに日本語表記のシールが貼られている。生地は既に洗いがかけられている。
裾に向かって若干テーパードしているいかにもBIGEのシルエット。
紙パッチ
左下に比較的小さな字で"502-0117"のスタンプ。16刻印の502は、このスタンプで共通している。"100% COTTON"と"WPL 423"の表記がある一方で"Made in U.S.A"の表記はない。
フラッシャー
既にワンウォッシュが施されて縮んでいるため"SHRINK-TO-FIT"と印刷された本国のフラッシャーはそのままでは使えないが、日本向けにフラッシャーが作られたわけではなく、"SHRINK-TO-FIT"の表示を"PRE-SHRUNK"と書かれたシールで隠すという方法で修正されている。一番下の著作権表記は、"○C1966"。
ギャランティーチケット
右にあるツーホースマークの上に"米国製"と書かれたシールが貼られている。当時は、米国製というのは、大きな売りになったのであろう。ワンウォッシュするために、フラッシャー・ギャランティーチケットともに一度外された上で再度取り付けられており、ギャランティーチケットは、リジッドのデッドストックではポケットに直に付けられていたのに対し、ワンウオッシュの502ではフラッシャーにステイプラーで留められている。写真ではフラッシャーに隠れて見えないが、一番上の年代表記は、"FOR OVER 110 YEARS"になっている。
バックポケット
バックポケットの形が左右非対称。アーキュエイトステッチも左右不均等のくせの強いものである。
赤タブ
不均等"V"の両面タブ。
バータック
バックポケット上には。黒のカンヌキ留めが施されている。
トップボタン
亜鉛メッキの鉄製。トップボタン横が平行ステッチのため、BIG Eの中でも後期のものであることが分かる。
ジッパー
SCOVILLの両ツメのジッパー
トップボタン裏
ボタン裏刻印は"16"。ウエストベルト上のステッチは、チェーンステッチ。
リベット
銅メッキの鉄製のリベット。
リベット裏
リベット裏はアルミ製のもの。
コインポケット
ポケットの生地は縦使いで、向こう布は横使い。より縮んでくればポケットにイナズマ状のシワが入ると思われる。
コインポケット裏
シングルステッチ。BIG E後期ではチェーンステッチになっているのが一般的であるが、16ボタンに限ってはシングルステッチのままになっている。
アウトシーム・セルビッジ
写真でも分かるように耳の幅の広さにムラがある。
アウトシーム
アウトシームの縫い合わせは、他のBIG Eと同様にシングルステッチ。
生地
BIG Eといえどもまだまだスラブ感は感じられる。ワンウオッシュが施されているため、毛羽立ちも比較的強く感じられる。青みが強いがまだまだ色の藍色の深さも感じられる。
| 表記サイズ | ウエスト |
ヒップ | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 股下 | 裾幅 | 総丈 |
| W27/L32 | 65 | 97 | 26.5 | 34 | 27 | 76.5 | 19.5 | 101 |