日本のデニム黎明期に国産ブランドの中心であったキャントンのストレートジーンズ。キャントンブランドは、大石貿易がアメリカの生地メーカー CANTON TEXTILE MILLS. INC.の生地を使用して国産のジーンズを製造すべく1963年に創設し、1968年まで継続した。以後、大石貿易は、生地メーカーをコーンミルズに変更し、ビッグストーンブランドを創設している。また、生地メーカーの米CANTON社は、1971年に"CANTON X-WEST"を商標登録し、1973年から同社の生地を使用したジーンズをX-WEST CANTONブランドで展開している。なお、現在のキャントンブランドは、2000年代に別会社が商標を継承したうえで復活させたものである。
フラッシャー
やや小さめのフラッシャー。"CANTON TEXTILE MILLS. INC."の文字が下に入るなど、米CANTON社の生地を使用していることを強調したものになっている。下には「国産品」と表記されていることから、米国生地を日本で縫製したことが分かる。
アウトシーム・セルビッジ
両端をロックして、織り伏せ縫いされており、耳は見られない。裾はシングルステッチだが、縫い目のズレがあるのか、ユニオンスペシャルのチェーンステッチで仕上げたように斜めにうねったアタリが付いている。
表記サイズ | ウエスト |
ヒップ | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 股下 | 裾幅 | 総丈 |
W28/L32 | 71 | 94 | 25 | 31.5 | 25 | 81 | 20 | 104 |